• Background Image

    第1話:超敏感女と知人の場合

    2017年6月14日

2017年6月14日

第1話:超敏感女と知人の場合

その女とのきっかけは、はっきりとは覚えていない。いつの間にか顔見知りになって、意気投合して、何度か飲みに行き、寝て、寝る関係が続いていたというだけだ。お互いのポジションも曖昧だった。当時、私には彼女がいたが、女にも彼氏がいた。もともと私は、彼女がいるという事実によって、他の女と寝るという行為をセーブするような殊勝な生き物ではないし、その女は、「彼氏以外と寝ることはないので、あなただけは例外である」と言っていたが、本当のところは分かったものじゃなかった。分かったのは、女にとっては、確かに寝るという行為の有無が彼氏と友達の線引きであるということだけだった。

彼氏という定義が寝るということならば、女は20歳ですでに30人と経験していた。女には過去の男について「隠さず話す」という、正直なんだかバカなんだか分からない性癖を持っていて、その話が全て正しいと仮定すればだが、ロストバージンは16歳であり、4年間で30人の「彼氏がいた」ことになる。年間平均7.5人である。付き合った期間はひとりあたり50日弱という計算になる。

つまり確率としては、彼氏だから寝たのではなくて、寝たから彼氏に認定された可能性の方が高い。とすると、私が「例外」というのは決して良い意味ではなく、「付き合う気はない」という宣言なのかもしれなかった。まあ、どっちもどっちだが、セフレとしては理想的な関係であったとも言える。

女を一言で評すれば「カワイイ」で良いと思う。小さく細身ではあったが、肌は日本人離れして白かった。胸は大きくはなかったが形が良く、乳首もマンコも理想的なピンク色だった。小さな丸顔に大きな瞳。愛想が良く女はいつも笑っていた。駅前の雑貨屋でバイトをしていたが、隠れファンも多く、今であれば、ロリ系のAV女優として結構な人気が出たのではないかと思う。

これは私と女と知人の物語である。私達は20歳という学生の時期を、愛憎に咽びながら、それでも離すことのできない互いの手を、時には刹那的な激情をもって求めていたのである。

とかいう話ではもちろんない。所詮、単なるエロコメだ。

女の最大の魅力はセクシャリティーというものから程遠い外見と、外見に反する超敏感体質だった。脱いでみると意外とメリハリのきいた良い身体なのだが、着痩せするのか服装が悪いのか、純真そうな屈託のないロリ顔が、まあ主因だろうが、そんなわけで、外見からはおよそSEXを連想しにくい。ところが全身性感帯とでもいうような過敏さで、乳首はもちろんだが、尻を撫でても腹を撫でても、頭を撫でてすらピクピク反応し、顔からは想像もつかない、ポルノ女優のように押し殺した声で喘ぐのだった。

マンコの感度は更に凄まじかった。肉襞を押し開くため左右の土手に触れればそれだけで逝っていたし、くすみ一つない超美まんを明かりの下で眺めているだけで逝ってしまっていた。クリトリスを舌で転がしては逝き、手まんで逝き、マンコ全体を口に含まれては逝っていた。マンコを愛撫している間、間断なく逝き続け、挿入されては最低3回は逝っていた。

「逝く逝く」「逝っちゃう」「も一回、逝っちゃう」と繰り返し、最後には「入れて入れて」と懇願する。それを無視して「お願いお願い」と哀願に変わるまで責め続けるのが常だった。女上位の69は特に素晴らしかった。逝き続けている間も、決して口からチンポを離さない。絶頂に達し、口や舌の動きが止まっても、口中の温もりや荒い息遣いがチンポを刺激し続けていた。

面白いという観点で言えば、後にも先にも、この女とのSEXほど面白かった経験はなく、会えば平均で3回くらいはヤっていた。お互いの空いている日を合わせて食料を買い込み、朝から晩までSEXをしていたこともあった。

恐らく親の躾が良かったのだろう。礼儀正しく、”精神的な”身持ちの堅さも備えてはいたが、身体はとんでもないビッチ体質で、「今日、すごくタイプの客さんが来て、話しているうちに濡れちゃった」とか言っていた。多分、そういうことなのだろうと思った。女にとってタイプの男と何らかの接点が生じれば、寝て彼氏になり、それまでの彼氏は彼氏でなくなって寝ることはなくなる。だから一人の彼氏との期間が平均50日であって総勢30人なのだろう。本能的で良いが、要するにヤリマンである。

女はやがて週に4、5日ほど私の部屋にいるようになり、何となくどこにでもついてくるといった感じで、一体、誰が彼女なのか分からない状態になっていた。だから、その日の知人たちとの飲みも当たり前のようについてきた。

この知人というのは、当時のツレのような存在であった。何においても一本気でウザいほど熱く、デカイ身体と大きな声を持っていた。根明かな肉体労働者という感じではあるが、クレバーだったし、アニキ肌で男に好かれる男だった。私とはあまりにも性格が反対過ぎたせいだろう。とにかく妙にウマが合ったのだ。ただ、私と知人には道徳観に些か乖離があった。知人は私の女の対する節操のなさを常に非難していたので、女を連れていくに際しては何らかのエクスキューズを必要としていた。私は女を「妹のような存在」と皆に説明した。

それから二週間くらい経った頃だと思う。女と知人が連れ立って私の部屋にやってきた。瞬間的に私は何が起こったのか理解した。女にとって知人は「濡れちゃう」ような相手だったのだろう。思えば女は5日程留守にしていた。2、3日の留守ならば普通にあったが、5日というのははじめてだった。その間、知人と出来上がっていたわけだ。まさしくビッチ的な早業である。

知人は、「彼女と付き合いたいんだが、お前に許してもらおうと思って」と言った。許すも何も、そもそも私は女とセフレ+α以上の関係ではないから、私の許しは必要としない。つまり、「妹のような存在」という言葉を真に受けて律儀にも断りに来たということなのだろう。知人らしい真っ直ぐな行動だと思ったが、問題が二つある。

ひとつは知人は私と女の関係を知っているのか、ということだ。知人の性格から言って、私と女がそういう関係にあると知っているならば、女とくっつくようなことはないはずである。もうひとつは女の肉体的なビッチ性についてである。果たして真っ直ぐで繊細な知人に、この女の相手が務まるのか。2ヶ月程度で振られる可能性が非常に高いのである。

私は知人のみを部屋の外に連れ出して、「言いにくいんだが、彼女は”妹のような存在”ではないんだ。その……アレだ……」

「知ってるよ」と知人は言った。「最初は知らなかったし、知っていれば付き合おうと思わなかったかもしれない。だが、付き合うとなった時に、彼女はお前との関係を正直に話してくれた。そういうところもイイと思った」

いやいや知人よ。それは正直なのではなくて性癖なのだよ、と私は思ったが、恋する男に聞き入れる耳があるとは考えにくい。ビッチ体質についても同様だろう。やめとこう。

「まあ、お前が理解しているのならいいが、俺と穴兄弟になっちまうじゃねーか」

知人は「そんなこと言うなよ」と顔をしかめたが、一拍置くと、「気にしない。彼女とは性格がピッタリだし、ハマってしまった。彼女の過去も含めて俺は彼女を大事にしたい」とか、いつも通りにウザいことを言った。

部屋に戻ると女は私の部屋に置いてあった荷物をまとめていた。女は私の顔を見ると、近寄ってきて、「ごめんね」と小さな声で謝った。私は女に「あいつはいい男だよ。幸せにな」と返した。心は疼かなかったがチンポが疼いた。

その夜、女から短いメールが届いた。「ありがとう」という文字とともに「でも、ちょっとだけ寂しかった」という言葉が添えられていた。同感だった。女が去った部屋は、ほんの少しばかり閑散としていた。身体のみの関係だといってもそればかりではなかったよ。何だかSEXのことしか記憶にないが、愛情も確かにあったと思う。でも、こんなメールはお前の本当の彼氏だった男に送るべきでは? と私は心の中で女に返信をした。本当に返信をしたらブチ殺されそうだと思ったからだ。

女の彼氏という関係の中で、もっとも長い日にちがどれだけだかは分からない。だが、最低でも平均である50日以上は続いて欲しい。女にしても、いつまでも「精神的一途、身体はビッチ」では困るだろう。できるなら、知人と末永く幸せになって欲しい。女のビッチ病さえ出なければ、その素質は十分にあるのだ。寝るという普遍的な行為だけで、男に十分過ぎるほどの自信を与えることができる。自分がスゴイ男になったと錯覚できるのだ。もしかしたら究極の”あげまん″なのかもしれない。

ダメだった。

女と知人の関係は50日ともたなかった。二ヶ月ほどして、知人から電話があった。

「学校で何度も話そうと思ったんだが」と知人は切り出した。「実は俺たち10日くらい前に別れたんだ。いや、別れたというよりも振られたんだ。急に、”もう付き合えない”と言って出て行ってしまった。何か彼女から聞いていないか?」

さっぱり聞いていない。と言うか、あの日以来、女と連絡を取っていなかった。ああ、ビッチ病が出たのだな、と思った。「あまり気にするな」と私は返した。「惚れっぽい女ではあるんだ。他に男ができたんじゃないか?」

「それならそれでしょうがないと思う。俺に足りないところがあったんだろう。でも理由も言わずに出て行くなんておかしすぎる。彼女は過去の男のことも正直に話してくれたから、もし、他に男ができたなら、そう言ってくれると思うんだ」

真っ直ぐ君もここまで行くと上にアホーがつく。「古い男はどーでもいいんだよ。そこまで気を遣う女じゃないって。ちなみにだな、過去の男のことを話すのは正直なんじゃなくって性癖。普通、話さないだろ。おかしいだろ」

「そんなことを言うな!」知人は語気を荒げた。「確かにお前は! お前は奪われた側だからそんな風に思うのかもしれない。だけど、彼女のことは俺の方が良く分かっていると思う」

未練があるのだ。未練タラタラ、たらちゃんなのだ。可哀想ではあったが、そういう女に惚れてしまったのだから仕方がない。「そうかもしれないな」と私は言った。「だが、どうしようもないじゃないか」

「それは分かる。でも、せめて理由を知りたい。俺に彼女を怒らせる何かがあるのなら治すし、もし男ができたというならしょうがない。理由を聞いてくれないか。お前にしか頼めない」

聞いたって無駄だし、正直気が進まなかった。女もバツが悪いだろうし、だからこそ連絡もないのだろう。そもそも私の存在なんて忘れているのではないか。とはいえ、他ならぬ知人の頼みでもある。私は了解した、と告げた。

電話をして理由を聞くと、女は「とにかく今からそっちに行くから」と言って電話を切った。女の声は怒っていたというのではないが、少なくともいつもの穏やかな口調ではなかった。何が何だか分からない。あんな男を紹介して、バカヤローということなのだろうか。いや、紹介した覚えはないが、恋愛が絡むと皆盲目だから、八つ当たりをされるのかしれない。だいいち、男と女の関係なんて付き合ってみないと分からないのだ。知人に限ってそんなことはないと思うが、男に対しては穏やかな男が、自分の女に対しては暴力を振るう例を私は嫌というほど知っていた。

一時間ほどして女は部屋にやってきた。女の顔に、着やせした身体に、素振りの一つ一つに股間が反応する。女は手持ちの小さなバッグを掲げると、「お泊まりセット、持ってきちゃった。エヘヘ」と笑った

もう言葉どころではない。別人格の下半身に体中の血液が流れ込み、私は全身肉棒と化した。女のマンコも土手まで照り光っていた。いつも通り、女を上に乗せてマンコを押し開き指を入れると、液が塊となって滴り落ちた。私たちはありとあらゆる体位で、お互いの性器を愛撫し続けた。「入れて」という懇願も「お願い」という哀願も無視して、汗だくになりながら女を逝かせ続け、私は女の口に放出した。そのまま挿入をする。限界までお互いの股間を擦り合せ、お互いを抱きしめながら体液の交換を行う。1時間かそこら、私たちは一体になっていた。

ひと段落して、私は女に知人と別れた理由を尋ねた。冷静に考えて、女は「溜まっていた」し、そうならば知人との別れはビッチ病ではないのかもしれない。他人の事情に介入することは本意ではないが、ともかく知人には報告する約束をしているのだ。

「あたし、エッチして逝けなかった経験ってないの」意外な切り出しだった。「それがね。あの人とのエッチで半分くらいは、一回も逝けなかったんだよ」

「……はい?」

「何か一人で盛り上がっちゃって、あたしが逝ってないのに”気持ちいい?”とか聞いちゃって、一人で勝手に逝っちゃうの。気持ちいいわけないじゃん」

「……早いってことか?」

「早い早い。もうF1みたい。しかも自分が逝ったら終わりだし。ひどいと思わない?」

「……あー、それはー、ひどい、デスネ(棒読み)」

「でしょ。すぐに挿れたがるし、もっと舐めてとか言えないし。挿れたらすぐ逝っちゃうし」

「でもさ、それを分かって付き合ったんだろ?」

「知らないよー。だって、あの人とはじめてエッチしたのが、ここに来た後だったんだもん。”あいつに断らないうちはダメだ”とか言うし」

「それはそれで立派なことなんでは?」

「実力が伴っていればね。豪快そうで見掛け倒しはダメでしょ?」

「まあその通りだが……それが別れた理由?」

「うん。でも”早いから”とか言えないし」

キツイ話だ。「じゃあ、他に男ができたのではない?」

「何で?」

「だって、お前、彼氏がいて俺のところにいたじゃん?」

「こっちに来てから、すぐ別れたよ」

「そんなことは聞いてない」

「だって、彼女がいるから」

「という事は、彼氏以外は寝ないが俺が例外、というのは……」

「”別れて”とも言えないでしょ」女は言った。「会いたかった。電話してくれてありがとう」

つまり、私は重要な部分で誤解していたということだ。身体はビッチでも、女は身持ちの固い”精神性”に従って恋愛をしていたのだ。週に4~5日、私の部屋に居着いたのは、女にとっては正当な行動に過ぎなかった。

しかし、取り敢えず理由は分かったが、問題は残る。知人にはどう伝えれば良いのだろう。「スゴイ!こんなのはじめて!」なら良いが、「早い!こんなのはじめて!」では男としてはかなり辛い。まして相手は豪快で繊細な知人である。

「飽きたらしい。ああいう淫乱女だから気にするな」と言おうと思ったが、「ああいう」というのは逝きまくることだから、知人の場合は知らない可能性が高い。というか女の言によれば知らないと断言できる。

仕方がないので、私は知人に、「よく分からないが。他に男ができたらしい」と曖昧な嘘をついた。知人は納得のいかない様子だったが、それ以上、追求しても仕方がないと思ったのだろう、「分かった。”お幸せに”と伝えてくれ」と言った。

少し心が痛んだ。女が知人を振ったのは、直接的には私と関係がない。だが、私と女が寝ていることを知ったら知人は哀しむだろう。身体がこの女を求めている。それは分かっていた。会うべきではなかったのだ。知人のことを思うなら。女との関係について、私は思い悩んだ。結果、最も合理的な解決策を取った。

「バレなきゃいいや」

バレた。

このバカ女は、知人のところに持っていった「お泊まりセット」を、そのまま私の部屋に持ち込んだのだ。知人が私の部屋を訪れたとき、女の下着類が干してあり、それを知人が見つけたのだ。知人は固まり、立ち尽くしていた。肩が小刻みに震えていた。

「お前だったのか……」知人は声を搾り出すように言った。

「違うんだ知人。そうなんだけど違うんだ」

「どう違うんだ!」知人は怒鳴った。

「彼女がお前と別れた理由は、他の男でもないし、俺でもないんだ」

「じゃあ何だ!」

「……知らない方がいいこともあるぞ」

「これ以上、悪いことがあるか! 話せ!」

「……あー、お前の……………早漏」

知人は泣きながら部屋を出て行った。

女との関係は出戻りを挟んではいたが、何だかんだと5、6年ほど続いた。知人とは、それ以来、口を利くことはなかった。げに恐ろしいのは女のトラブルである。教訓のある良い話だ(どこが!)。

tokyo-hot

第1話:超敏感女と知人の場合

by rmzo time to read: <1 min
0
Scroll Up