性欲 M女の我慢できない夜/未亡人のマスかきしまくり/18才の万引変態痴女
[レビュー]
DL用に残っているのは2009年の再販作品(FAX-197)だが、初出は2007年(FA-1310)。パケは「川嶋あみ」を中心に収録各編のカットが配置されていたが再販版では全面「川嶋あみ」となった。構成は110分に3本でいつもよりちょい長めということもそうだが、各話の配分が30分+αのほぼ均一というのは珍しいという程でもないが少ないパターンではある。
出演は「君島冴子」「川嶋あみ」は常連だが「如月美雪」「のむらゆめ」は本作が初出演だったように思う。もっともこの両者に関しては2、3本の出演しかなく本作ら辺で単発的に起用されたと解釈した方が良いだろう。内容的にはひとことで言えば、少女、お姉さん、熟女、各々の”性欲の晴らし方”が饒舌に描かれているということになると思う。
まず最初に主張したいのはオープニングの「川嶋あみ」と「染島貢」の構図が超絶美しい。この構図は様々な作品中によく用いられたモノトーンの男女の絵なのだが、「川嶋あみ」という、ほぼヘンリー塚本監督のみが多用した女優の素の美しさが描かれているという意味で興味深い。
1.「M女の我慢できない夜」は「君島冴子」と「のむらゆめ」が出演。独り身の”嫁ぎ遅れた”女がバーで男と知り合うというプロットは何作かあるのだが、構成がちょっと変わっていて、アブナイ男と知り合う(紹介される)間に別なカップルが店の奥でファックするという二重進行になっている。このアブナイ男はマジで危なくて、電撃ビリビリ(定番)の新しい嗜好が目覚めてしまいM女完成。メデタシ!w
2.「未亡人のマスかきしまくり」は「如月みゆき」「君島冴子」が出演。一転、未亡人の切ないエレジー。亡夫とのセックスを反芻してオナる未亡人というのも定番中の定番だが、このプロットが最も拡大発展されている話かもしれない。遺影の前でオナり、襲われる妄想でオナり、隣人カップルを羨望してはオナり、果ては義理の息子に手を出す。この息子(「田中功」)の藪睨みで奇妙な雰囲気はいつ見ても秀逸なのだが、呆然感が義母のすさまじい淫欲さを醸している。
3.「18才の万引き変態痴女」は「川嶋あみ」が出演。淫欲な少女が最愛の義兄とのセックスに辿りつくまで、バス内で中年男とハマり、中年男を手玉に取り、どんだけヤってんだ!という話。承認欲求が強い、いわば従属関係を示すため唾を舐めさせるという構図はヘンリー塚本監督作品の定番ではあるが、3段階くらいワープして飲尿させるというあたりキまくり上がっているw。
全体的に非道徳さが極まる本格派の仕上がり。ヘンリー塚本作品ってこういう感じですよ!というドキツイ一本。オススメ!
タイトル
・M女の我慢できない夜 のむらゆめ, 君島冴子
・未亡人のマスかきしまくり 如月美雪, 君島冴子
・18才の万引き変態痴女 川嶋あみ